まだ20代の頃、ほぼ毎月買っていた雑誌といえば日経ウーマンでした。かっこよく働く女性、自分らしく働く女性に憧れてよく読んでいたものですがある時から読むたびに苦しい感情を持つようになっていきました。
「雑誌の中のあの人はこんなにキラキラしてるのに私は…」と思うようになってしまったためです。自分を磨くための習い事?お金もないしできない、整理整頓された綺麗な部屋?全然片付けられない、資産形成?考えたこともない、タイムマネジメント?気づいたらいつも時間が経ってる状態から抜け出せない、夢を実現する手帳術?何書いたらいいか分からない…。全てに対してこんな感じ。
雑誌の向こうのあの人と自分を比較してしまい、できないほうにばかり目を向けるようになりました。なんて自分はダメな人間なんだろうと思うようになり目を背けたいけど、購読を止めることもできない(毎回書店で買ってただけなのに)。
でもある時、もうきっかけは忘れてしまいましたが、ふと「これって一種の洗脳じゃん」と気がつき、それからスッパリ買うのを止めてしまいました。
働く女性はこうでないといけないというある種の呪い(笑)のようなもんだと思えるようになった時、別に今全部できてなくていいし必要になったらやるでしょと思考を切り替えることができました。
ずっと後になってからですが、とあるセミナーか何かで「それ本当?とまず思ってみる(疑ってみる)ことって大切ですよ」とスピーカーの方が言っていたのを聞いた時、本当にそうだなと思いました。
別に隣のあの人と何もかも同じである必要ないし。
とは言え、世の中って「誰かの思考」によって作られているからある意味何もかもが洗脳だと思うんですよね。その意味では私たちは一生洗脳から抜け出すのは無理なんだろうなぁとも思うのですが、必要以上に他者の思考を自分の中に入れないようには気をつけたいものだと思いました。
部屋の片付けをしながら本棚を前にしてふと思った戯言でした。笑